1 - はじめに
概要
ホストモード入門では、Fusionを始めるために必要な最初の手順を説明します。UnityとC#の基本的な知識を持っていることが前提となります。
Fusionは複数のネットワークトポロジーに対応しています。
- サーバーモード:パブリックIPアドレスを持つ専用サーバーに接続する型
- ホストモード:プレイヤーの一人がホストとなり、それ以外のプレイヤーがホストに接続する型
- 共有モード:クラウドサーバー上のルームに接続する型
どのモードを選択するかは、開発序盤に決めるべき重要事項です。選択したモードによって、Fusionの使用方法やマルチプレイコードの書き方が全く変わってしまうためです。
どのモードを使用するかを決める際には、Quadrantを参考にすることを推奨します。ここから、開発予定のゲームのジャンルに最適なモードを見極めましょう。
このチュートリアルはホスト(サーバー)モード用です。共有モード用のチュートリアルは、共有モード入門をご覧ください。
ステップ 0 - アカウントを作成する
まず初めに、こちらからアカウントを作成してください。
ステップ 1 - SDKをダウンロードする
最新のSDKは、はじめよう > SDKのダウンロード
ページからダウンロードできます。該当のページはこちらです。
ステップ 2 - Unityの要件を確認する
Fusionを実行するための、Unityバージョン最小要件を確認してください。最新の要件は、SDKのダウンロードをご覧ください。
現時点の最小要件は、Unity 2021.3.18以降・Unity 2022.3.x・Unity 2023.xです。バージョンが古い場合は、Unity Hubから互換性のあるUnityをインストールしてください。
ステップ 3 - 空のプロジェクトを作成する
まず、空のプロジェクトを作成してください。
注意: Fusionはネットワークライブラリのため、特定のレンダリングパイプラインに依存しません。全てのレンダリングパイプラインで動作します。
ステップ 4 - Fusion用にプロジェクトを準備する
FusionのSDKをインポートする前に、Unityのプロジェクト設定で微調整が必要です。
Asset Serialization
Fusionの一部の設定はScriptableObject
アセットで保存されます。これら設定を常に判読可能にするため、Edit > Project Settings > Editor > Asset Serialization > Mode
をForce Text
にする必要があります。
Mono Cecil
Fusion IL Weaverは、低レベルのネットコードを生成してAssembly-CSharp.dll
にインジェクトします。この時にMono Cecilパッケージが使用されます。パッケージはUnityのPackage Managerからインストールできます。
Window > Package Manager > Click the + icon > Add package from git URL
を選択し、com.unity.nuget.mono-cecil@1.10.2
を追加します。
ステップ 5 - Fusion SDKをインポートする
ここまでのステップが完了すると、プロジェクトにFusion SDKをインポートする準備が整います。SDKは.unitypackage
ファイルとして提供され、Assets > Import Package > Custom Package
からインポートできます。ダウンロードしたSDKを保存した場所に移動して、インポートを開始してください。
ステップ 6 - App IDを作成する
インポートが完了すると、Fusion Hubウィザードがポップアップで表示されます。Welcome
画面ではApp IDの入力が求められるので、新しいApp IDを作成しておく必要があります。
App IDとは、アプリケーションの識別子で、以下の目的で使用されます。
- アプリケーションの識別
- アプリケーションを適切なタイプのサーバープラグインに連携させる
- アプリケーションを使用しているプレイヤー同士の接続
新しいApp IDを作成するには、ログインしてPhotonEngineのダッシュボードに移動するか、こちらをクリックしてください。
重要: この手順を行うには(無償)登録済みアカウントが必須です。
まずCreate a New App(新しくアプリを作成する)
をクリックします。
Select Photon SDK(Photonの種別)
からFusion
を選択します。
Select SDK Version
が表示されるのでFusion 2
を選択します。他のフォームも記入したら、Create(作成する)
をクリックします。
ステップ 7 - App IDを追加する
ダッシュボードに表示されているApp IDをコピーしてください。
Fusion HubのWelcome
画面のFusion App ID
にApp IDを入力してください。
これで開発プロジェクトの準備が完了しました!
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